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蟷螂の斧
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作者:未知 文章来源:日本ネット 点击数 更新时间:2004-11-16 18:55:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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蟷螂が獲物を狙うときに前の両足を頭上にかざす姿が、斧を振るうの に似ている。虫の世界ではその斧は大きな脅威ともなろうが、いくら蟷 螂の向う気が強くとも、これしきの斧をもってしては、小虫以外の、も っと大きな相手に対してはまったく威力のあろうはずがない。即ち、 「蟷螂の斧」とは、弱者が自分の分や力をわきまえないで、ただ気ばか り壮にして大敵に当ったり、盲進したりするのことをいうのであるが、 「文選」には陳琳(孔璋、三国時代の人)が、《曹操すでに徳を失い依る に足らず故、袁紹に帰すべし》という趣旨を劉備らに書き送った檄の中 に、曹操軍の劣弱な様を諷して「蟷螂の斧を以て隆車(大車)の隧(轍)を 禦がんと欲す。」といっている。 また、「荘子」の「天地篇」には「猶お蟷螂の臂を怒らして、以て車 轍に当るがごとき、即ち必ず任に勝えざるなり。」と見える。 また「韓詩外伝」には次のような話がある。 或る時、斉の荘公が猟に出たが、一匹の蟷螂が、あわや踏みつぶされ そうになりながら、その両足を振るって荘公の車を撃とうとした。いち 早くそれを眼にとめた荘公は、 「ほほう、元気な奴じゃ、これは何という虫かな?」 と左右の者に訊ねた。 荘公の御者が答えた。 「これはカマキリという虫でございますが、 この虫は進むことしか知らなくて、 一向に退くことを知りませんし、 自分の力のほども弁えずに、 一途に敵に当る奴めでございます。」 荘公はこの言葉を聞いて、 「この虫がもし人間であったとすれば、 それは必ず天下に並びなき勇士であったろう。」 といって車を戻させ、わざわざ蟷螂を避けて進んだという。 なお「蟷螂の衛」という類語は、大敵に対する微弱な兵備のことを指 す。
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