寄韓諫議注□□□韓諫議注に寄す□□□□□□□□□□□□□ 今我不樂思岳陽□今我れ樂しまず□岳陽を思う 身欲奮飛病在床□身は奮飛せんと欲すれども□病んで床に在り 美人娟娟隔秋水□美人娟娟として秋水を隔つ 濯足洞庭望八荒□足を洞庭に濯って八荒を望む 鴻飛冥冥日月白□鴻□冥冥に飛んで□日月白く 青楓葉赤天雨霜□青楓葉赤くして□天□霜雨る 玉京羣帝集北斗□玉京の羣帝□北斗に集り 或騎麒麟翳鳳凰□或いは麒麟に騎り□鳳凰を翳う 芙蓉旌旗煙霧落□芙蓉の旌旗□煙霧より落ち 影動倒景搖瀟湘□影動いて□倒景□瀟湘を搖がす 星宮之君醉瓊漿□星宮の君□瓊漿に醉い 羽人稀少不在旁□羽人稀少にして□旁に在らず 似聞昨者赤松子□聞くに似たり□昨者の赤松子を 恐是漢代韓張良□恐らくは是れ□漢代の韓張良 昔隨劉氏定長安□昔□劉氏に隨って□長安を定む 帷幄未改神慘傷□帷幄未だ改まらず□神慘傷す 國家成敗吾豈敢□國家の成敗□吾れ豈に敢えてせんや 色難腥腐餐楓香□色□腥腐を難り□楓香を餐う 周南留滯古所惜□周南の留滯は古の惜しむ所 南極老人應壽昌□南極老人□應に壽昌なるべし 美人胡為隔秋水□美人胡為れぞ秋水を隔つる 焉得置之貢玉堂□焉んぞ之を置きて玉堂に貢むるを得ん
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