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夏目漱石作品赏析:《梦十夜》之第十夜(中日对照)

作者:来源 文章来源:考试大 点击数 更新时间:2015-7-8 15:32:22 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

日文:


庄太郎が女に攫われてから七日目の晩にふらりと帰って来て、急に熱が出てどっと、床に就いていると云って健さんが知らせに来た。


庄太郎は町内一の好男子で、至極善良な正直者である。ただ一つの道楽がある。パナマの帽子を被って、夕方になると水菓子屋の店先へ腰をかけて、往来の女の顔を眺めている。そうしてしきりに感心している。そのほかにはこれと云うほどの特色もない。


あまり女が通らない時は、往来を見ないで水菓子を見ている。水菓子にはいろいろある。水蜜桃や、林檎や、枇杷や、バナナを綺麗に籠に盛って、すぐ見舞物に持って行けるように二列に並べてある。庄太郎はこの籠を見ては綺麗だと云っている。商売をするなら水菓子屋に限ると云っている。そのくせ自分はパナマの帽子を被ってぶらぶら遊んでいる。


この色がいいと云って、夏蜜柑などを品評する事もある。けれども、かつて銭を出して水菓子を買った事がない。ただでは無論食わない。色ばかり賞めている。


ある夕方一人の女が、不意に店先に立った。身分のある人と見えて立派な服装をしている。その着物の色がひどく庄太郎の気に入った。その上庄太郎は大変女の顔に感心してしまった。そこで大事なパナマの帽子を脱って丁寧に挨拶をしたら、女は籠詰の一番大きいのを指して、これを下さいと云うんで、庄太郎はすぐその籠を取って渡した。すると女はそれをちょっと提げて見て、大変重い事と云った。


庄太郎は元来閑人の上に、すこぶる気作な男だから、ではお宅まで持って参りましょうと云って、女といっしょに水菓子屋を出た。それぎり帰って来なかった。


いかな庄太郎でも、あんまり呑気過ぎる。只事じゃ無かろうと云って、親類や友達が騒ぎ出していると、七日目の晩になって、ふらりと帰って来た。そこで大勢寄ってたかって、庄さんどこへ行っていたんだいと聞くと、庄太郎は電車へ乗って山へ行ったんだと答えた。


何でもよほど長い電車に違いない。庄太郎の云うところによると、電車を下りるとすぐと原へ出たそうである。非常に広い原で、どこを見廻しても青い草ばかり生えていた。女といっしょに草の上を歩いて行くと、急に絶壁の天辺へ出た。その時女が庄太郎に、ここから飛び込んで御覧なさいと云った。底を覗いて見ると、切岸は見えるが底は見えない。庄太郎はまたパナマの帽子を脱いで再三辞退した。すると女が、もし思い切って飛び込まなければ、豚に舐められますが好うござんすかと聞いた。庄太郎は豚と雲右衛門が大嫌だった。けれども命には易えられないと思って、やっぱり飛び込むのを見合せていた。ところへ豚が一匹鼻を鳴らして来た。庄太郎は仕方なしに、持っていた細い檳榔樹の洋杖で、豚の鼻頭を打った。豚はぐうと云いながら、ころりと引っ繰り返って、絶壁の下へ落ちて行った。庄太郎はほっと一と息接いでいるとまた一匹の豚が大きな鼻を庄太郎に擦りつけに来た。庄太郎はやむをえずまた洋杖を振り上げた。豚はぐうと鳴いてまた真逆様に穴の底へ転げ込んだ。するとまた一匹あらわれた。この時庄太郎はふと気がついて、向うを見ると、遥の青草原の尽きる辺から幾万匹か数え切れぬ豚が、群をなして一直線に、この絶壁の上に立っている庄太郎を目懸けて鼻を鳴らしてくる。庄太郎は心から恐縮した。けれども仕方がないから、近寄ってくる豚の鼻頭を、一つ一つ丁寧に檳榔樹の洋杖で打っていた。不思議な事に洋杖が鼻へ触りさえすれば豚はころりと谷の底へ落ちて行く。覗いて見ると底の見えない絶壁を、逆さになった豚が行列して落ちて行く。自分がこのくらい多くの豚を谷へ落したかと思うと、庄太郎は我ながら怖くなった。けれども豚は続々くる。黒雲に足が生えて、青草を踏み分けるような勢いで無尽蔵に鼻を鳴らしてくる。


庄太郎は必死の勇をふるって、豚の鼻頭を七日六晩叩いた。けれども、とうとう精根が尽きて、手が蒟蒻のように弱って、しまいに豚に舐められてしまった。そうして絶壁の上へ倒れた。


健さんは、庄太郎の話をここまでして、だからあんまり女を見るのは善くないよと云った。自分ももっともだと思った。けれども健さんは庄太郎のパナマの帽子が貰いたいと云っていた。


庄太郎は助かるまい。パナマは健さんのものだろう。


中文:


阿健告诉我,庄太郎被女人迷走后,于第七天晚上突然回来了,一回来就发高烧,卧病不起。


庄太郎是镇内长得最俊的男子,而且善良老实。只是有个癖好。黄昏时,他喜欢戴着巴拿马草帽坐在鲜果店前,眺望着路上的行人女子。然后频频讚嘆那些女子。除此以外,其他也没什么特点。


若行人女子不多,他就看水果。店裡有各色各样的水果,水蜜桃、苹果、枇杷、香蕉等,都被整齐地装在篮内,而且排成两列,可让买主买了后提着篮子去探病。庄太郎看着这些篮子,老是称讚说好看。又说,将来若要开店一定只开水果店。说归说,他却成天老戴着草帽四处游盪。


他有时也会称说这个橘子色泽好之类的话,但是从未花钱买过水果。要给他白吃,他绝对不吃。只是称赞色泽。


某天傍晚,一个女子出其不意地来到店头。衣着华丽,想必是有身分地位的人。庄太郎非常中意她身上衣服的颜色。而且,对女子的容貌也心动不已。于是他脱下草帽恭谨地打了招唿。女子指着最大一篮水果说要买下,庄太郎立刻提起来给她。女子接过后提了一提,说太重了。


庄太郎本就无所事事,人又爽朗,便回说我帮妳送到府上,然后和女子一起离开店头。那以后,就没再回来过。


不管庄太郎人再爽朗,这未免太不像话了。正当亲朋好友议论纷纷说这事非比寻常时,第七天晚上,庄太郎突然回来了。于是大伙儿聚集在他家,追问他这几天到底去哪儿了,庄太郎竟回说搭电车到山上去了。


那一定是很长一段旅途。根据庄太郎描述,他下了电车后发现来到一片草塬。那草塬非常辽阔,眼底下尽是青草。他跟女子走在草塬上,走着走着来到峭壁顶上,这时女子对庄太郎说,你从这裡跳下去看看。庄太郎往下一瞧,虽可见峭壁岩石,但深不见底。庄太郎这时又脱下草帽,恭谨地辞煺了女子的建议。女子又说,如果不愿意跳,你会被猪舔,好吗?


庄太郎最讨厌猪和云右卫门(译注:浪曲师)。可是性命毕竟是宝贵的,他仍旧选择不跳。岂知竟真的出现了一头哼哼直叫的猪。庄太郎不得已只好用手上那支槟榔树枝製成的细长柺杖,往猪鼻头打下。猪哀鸣了一声,翻滚了几下,掉落到绝壁下。


庄太郎鬆了一口气,不料又有一头猪用牠那大鼻子蹭过来。庄太郎不得不又挥舞着柺杖。猪又哀叫着四脚朝天滚落到谷底。然后又一头猪出现了。这时庄太郎才惊觉到遥遥对面草塬尽头,有数以万计的猪群排成一直线,以立在悬崖上的庄太郎为目标,正在耸动着鼻子。


庄太郎打心底惊慌起来。可是没有其他法子,只好用槟榔树柺杖小心谨慎地一头一头驱打挨近来的猪群。不可思议的是,柺杖只要稍稍碰到猪鼻,猪隻就会滚落谷底。往下看看,只见四脚朝天的猪群排成一列掉进不见谷底的深渊。


庄太郎想到塬来自己已推落了这么多头猪至谷底,不由得更觉恐惧。可是猪群仍接二连叁挨近来。像是一大片乌云长了脚,万马奔腾般蹚开草丛鸣着无穷尽的鼻子直飞过来。


庄太郎拼命奋勇地打猪鼻,整整打了七天六夜。最后终于体力不支,手足像蒟蒻般软弱无力,结果被猪舔了,然后倒躺在峭壁上。


阿健只说到这裡,又加一句:所以最好不要随便看女人。


我也认为阿健说的很有道理。又想起,阿健曾说过想跟庄太郎要那顶巴拿马草帽。


我想,庄太郎可能会回天乏术。帽子大概是阿健的吧!




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