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遠水は近火を救わず
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作者:未知 文章来源:日本ネット 点击数 更新时间:2004-11-13 19:03:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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「遠水は近火を救わず」とは、遠いものは火急の用には立たない、と 言う例えであって、韓非子の「説林・上」に見える。 魯の穆公はその公子達を晉と荊とに仕えさせた。その頃の魯は、隣 国の斉に脅かされて居たので、晉や荊の強国と親しくしておいて、危 急の際、それらの国々から助けを得ようと言う魂胆であった。穆公の そういう考えを犁〓(りしょ)が諫めた。 「人を越より借りて溺死を救わんとせば、越人良く泳ぐと言えども 子は必ず生きじ。失火して水を海より取らんとせば、海水多しと言え ども火は必ず滅せじ。遠水は近火を救わず。今、晉と荊とは彊と言え ども、而も斉は近し、魯、患らくはそれ救われざらん。」 越の人は泳ぎが巧いからといって、溺れている者を助けるために越 の人を呼びに行っても、間に合う筈はない。越は遠国だからである。 海に水がいっぱいあるからといって、火事を消すために海の水を引 こうとしたところで、その間に家は燃え尽きてしまう。晉と荊は強国 であるが、魯と遠く隔たっている。魯が隣国の斉に攻められたときに は、恐らく魯の助けには為るまい。遠水は近火を救う事は出来ない。 今でも年輩者が時折口にする、「遠くの親戚より、近くの他人」と いう言葉は、この「遠水は近火を救わず」から派生した言葉だ。
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