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パソコンで言葉と格闘

練習を終えた夜、パソコンに向かってひとり格闘する。コーチに何と言われたか、自分はどう感じたか。克明に思い出し、詳細なメモにする。

 「この音は何を表現しているのか。このステップにはどんな意味があるのか。それが分からないとバレエは踊れません。赤い色といっても様々な階調があるように、喜怒哀楽にも階調がある。そのイメージをはっきりさせるのは言葉なのです」

 打ち付けるステップが「すすり泣く」を表しているのなら、そう見えるように踊らなければいけない。肉体も鍛えなければならない。イメージを明確に表現するには、自由に書き直せるパソコンが欠かせない。

 文章を書くのはあまり得意でなかったそうだ。しかし、1996年3月に結婚した映画監督の周防正行さんに勧められてパソコンを使ってみたら、「手書きよりずっと楽」。以来、書くのが大好きになり、エッセーも引き受けるようになった。

 バレリーナと映画監督。すれちがいになりそうな2人の間をつないだのもパソコンだった。周防さんが「Shall we ダンス?」の全米ヒットでアメリカを旅していた時も、インドの映画産業のルポに出かけた時もメールが届いた。

 「映画のどこが観客に受けたとか、こんな面白い記者がいたとか。大したことではないんですが、気持ちが伝わってきました。年取ってから読めば、きっと、いい思い出でしょうね」

 インターネットも活用している。海外のバレエ団のホームページでプログラムを見て旅行の日程を決めるといった具合。

 4年間使ったデスクトップのパソコンを最近買い替え、外出用にノートパソコンも手に入れた。優雅な細い腕に、流線形のデザインがよく似合う。

 22日から、新国立劇場で「リラの園」を踊る。男女2人ずつの四角関係が織りなす複雑な感情を踊りで描く作品。「ステップの本来の意味合いをいかに理解するか」

 猛練習と、パソコンの前での格闘の日々が続きそうだ。(斎藤雄介)

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「デジタルカメラが組み込まれているので、家族でパソコンの前に集まって写真を撮ったりして楽しんでいます」(東京都内の自宅で)=鈴木毅彦撮影

◆…くさかり たみよ…◆

 1965年、東京生まれ。8歳からバレエを始める。84年、牧阿佐美バレエ団所属。モスクワ音楽劇場バレエにも客演するなど、日本を代表するバレリーナ。映画「Shall we ダンス?」では、日本アカデミー賞主演女優賞を受賞。

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