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夏目漱石作品赏析:《梦十夜》之第二夜(中日对照)

作者:来源  来源:考试大   更新:2015-7-8 15:18:58  点击:  切换到繁體中文

 

日文:


こんな夢を見た。


和尚の室を退がって、廊下伝いに自分の部屋へ帰ると行灯がぼんやり点っている。片膝を座蒲団の上に突いて、灯心を掻き立てたとき、花のような丁子がぱたりと朱塗の台に落ちた。同時に部屋がぱっと明かるくなった。


襖の画は蕪村の筆である。黒い柳を濃く薄く、遠近とかいて、寒むそうな漁夫が笠を傾けて土手の上を通る。床には海中文殊の軸が懸っている。焚き残した線香が暗い方でいまだに臭っている。広い寺だから森閑として、人気がない。黒い天井に差す丸行灯の丸い影が、仰向く途端に生きてるように見えた。


立膝をしたまま、左の手で座蒲団を捲って、右を差し込んで見ると、思った所に、ちゃんとあった。あれば安心だから、蒲団をもとのごとく直して、その上にどっかり坐った。


お前は侍である。侍なら悟れぬはずはなかろうと和尚が云った。そういつまでも悟れぬところをもって見ると、御前は侍ではあるまいと言った。人間の屑じゃと言った。ははあ怒ったなと云って笑った。口惜しければ悟った証拠を持って来いと云ってぷいと向をむいた。怪しからん。


隣の広間の床に据えてある置時計が次の刻を打つまでには、きっと悟って見せる。悟った上で、今夜また入室する。そうして和尚の首と悟りと引替にしてやる。悟らなければ、和尚の命が取れない。どうしても悟らなければならない。自分は侍である。


もし悟れなければ自刃する。侍が辱しめられて、生きている訳には行かない。綺麗に死んでしまう。


こう考えた時、自分の手はまた思わず布団の下へ這入った。そうして朱鞘の短刀を引き摺り出した。ぐっと束を握って、赤い鞘を向へ払ったら、冷たい刃が一度に暗い部屋で光った。凄いものが手元から、すうすうと逃げて行くように思われる。そうして、ことごとく切先へ集まって、殺気を一点に籠めている。自分はこの鋭い刃が、無念にも針の頭のように縮められて、九寸五分の先へ来てやむをえず尖ってるのを見て、たちまちぐさりとやりたくなった。身体の血が右の手首の方へ流れて来て、握っている束がにちゃにちゃする。唇が顫えた。


短刀を鞘へ収めて右脇へ引きつけておいて、それから全伽を組んだ。――趙州曰く無と。無とは何だ。糞坊主めとはがみをした。


奥歯を強く咬み締めたので、鼻から熱い息が荒く出る。こめかみが釣って痛い。眼は普通の倍も大きく開けてやった。


懸物が見える。行灯が見える。畳が見える。和尚の薬缶頭がありありと見える。鰐口を開いて嘲笑った声まで聞える。怪しからん坊主だ。どうしてもあの薬缶を首にしなくてはならん。悟ってやる。無だ、無だと舌の根で念じた。無だと云うのにやっぱり線香の香がした。何だ線香のくせに。


自分はいきなり拳骨を固めて自分の頭をいやと云うほど擲った。そうして奥歯をぎりぎりと噛んだ。両腋から汗が出る。背中が棒のようになった。膝の接目が急に痛くなった。膝が折れたってどうあるものかと思った。けれども痛い。苦しい。無はなかなか出て来ない。出て来ると思うとすぐ痛くなる。腹が立つ。無念になる。非常に口惜しくなる。涙がほろほろ出る。ひと思に身を巨巌の上にぶつけて、骨も肉もめちゃめちゃに砕いてしまいたくなる。


それでも我慢してじっと坐っていた。堪えがたいほど切ないものを胸に盛れて忍んでいた。その切ないものが身体中の筋肉を下から持上げて、毛穴から外へ吹き出よう吹き出ようと焦るけれども、どこも一面に塞がって、まるで出口がないような残刻極まる状態であった。


そのうちに頭が変になった。行灯も蕪村の画も、畳も、違棚も有って無いような、無くって有るように見えた。と云って無はちっとも現前しない。ただ好加減に坐っていたようである。ところへ忽然隣座敷の時計がチーンと鳴り始めた 。


はっと思った。右の手をすぐ短刀にかけた。時計が二つ目をチーンと打った。


中文:


做了这样一个梦。


煺出师傅房间沿着走廊折回自己房间时,只见房裡已点上昏黄的座灯。单膝跪在座垫,拔去灯芯时,花形的丁香油噗咚掉落在朱漆的灯檯上。同时房间也顿时明亮起来。


纸门上的画出自芜村(译注:与谢芜村,1717-1783,是俳人亦是画家)之笔。墨色的柳枝浓淡分明,远近散佈在画中,打着哆唆的渔夫斜戴着斗笠,走在堤防上。壁龛上挂着文珠菩萨的挂轴。香已燃尽,但房间角落仍飘荡着香味。这是个偌大的寺庙,附近一带万籁俱寂,冷森森地毫无人迹。圆形座灯的影子映照在黑漆漆的天花板上,仰头一望,总觉得影子活像是有生命似的。


我依然单膝跪在座垫,再用左手捲起座垫,右手伸进去一探,那东西果然还在。既然在就不用担心。把座垫舖平,再盘坐其上。


你是武士。既是武士,不可能无法开悟。师傅如此说道。又说,看你修行了这么多天仍无法开悟,你大概不是武士,是人类的渣滓。我笑着回说,您生气了?


师傅愤愤回道,不甘心的话拿出你已开悟的证据出来!说完把头转向他方。真是岂有此理。


待隔壁大厅壁龛前的座鐘下次敲响前,我一定开悟给你看。等我开了悟,再入师傅的房间。那时,再以我的悟道交换师傅的首级。若无法开悟,便无法夺取师傅的性命。所以,我非要开悟不可。因为我是武士。


若无法开悟,只能自刃。武士一旦受辱,怎能苟且偷生?不如死得壮烈。


想着想着,手又不自觉地伸进座垫下。顺手抽出一把朱鞘短刀。紧握着刀柄,甩掉刀鞘后,冷峻的刀光瞬时划亮昏暗的房间。宛如有一样骇人的东西,自我手中嗖嗖奔逃出去一般,然后再聚集在刀锋上,将所有的杀气凝聚于一个点上。当我凝视着这把被缩聚成针头形状,又在尖端被强迫磨尖的锋利刀刃,顿时兴起一股想扎人的衝动。全身的血液均流向右手手腕,使得握住刀柄的手掌湿黏黏的。双唇抖颤不已。


将短刀收进鞘内搁置在右后方,我结跏扶坐。……赵州曰无。何谓无?我咬牙切齿地骂了一声臭和尚。


由于臼齿咬得太用力,鼻孔勐冒热气。太阳穴抽筋得很痛。双眼也睁得比平常大两倍。


我看得到挂轴。看得到座灯。看得到榻榻米。更看得到师傅的光头。甚至听得到师傅咧嘴嘲笑的声音。真是岂有此理的臭和尚。说什么也得砍下他那个光头下来。好,我就悟给你看。舌根不停地唸着“无”、“无”。明明在唸着无,我还是闻得到房裡的香味。搞什么鬼?也不想想自己只是根香!


我出其不意地握紧拳头不停殴打自己的头。再咯咯作响地咬紧臼齿。两腋汗如雨下。背嵴僵硬得像木棒。膝盖骨突然疼痛不堪。即使膝盖骨折了,我也不在乎。可是,好痛。好难受。“无”却久久都不显现出。以为已进入“无”的境界了,却立刻被疼痛拉回。气死我了。既懊恼又不甘心。双颊泪如泉涌。我真想一头栽到巨巖上,来个粉身碎骨。


不过,我还是强忍着痛苦扶坐着。即使胸腔充满无法忍受的苦闷,我还是忍住了。那股苦闷急躁地想抬高我全身的筋肉,再自毛孔往外逃窜,可是四面八方都被堵住了,找不着出口,状况极为狼狈。


不久,我有了异样的感觉。座灯、芜村的画、榻榻米、棚架,好似都消失了,可是又好似都仍存在着。话虽如此,这并不表示“无”已现身在我眼前。我只是马马虎虎坐着而已。然后,隔壁房间的座鐘开始响起。


我吓了一跳。右手马上搁在短刀上。时鐘又敲了第二响。




 

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