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ありのままの自分を見せるほうがずっと得であろう


 「うその自分を見せようと努めるより、ありのままの自分を見せるほうがず
  っと得であろう」

              -- ラ・ロシュフーコー(フランスの思想家)--

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 スピーチをするために、大勢の人の前に立っています。

 必ず話さなければならない項目は、忘れないように箇条書きにしてあります。
 
 うまく伝わるように、キチンと原稿も作りました。
 何度も、練習を繰り返して、準備は万端のはずです。

 ところが、こんなにたくさんの人に見られていると思うと、心臓がドキドキ
 してきます。
 恥をかかないように、しっかりしていなければならない、ちゃんとしていな
 ければならないと気持ちはあせりますが、頭が真っ白になって、とても平静
 ではいられません。

 とにかくスピーチをはじめようと、原稿を読み始めます。

 ひとりで練習していたときは、顔をあげて堂々と話せるようにがんばりまし
 たが、今は、それどころではありません。
 間違ってはならないという気持ちから、うつむいたまま、演台に置いた原稿
 から目を離せないのです。

 これではいけないと顔をあげると、こちらを見ている目、目、目。
 自分がどんなふうに思われているだろうか、どのように見えているのだろう
 か、そんなことが気になって仕方がありません。

 手のひらに、汗が浮かんでくるのが感じられます。
 どこまで原稿を読んだかわからなくなっては大変だと思うと、原稿を押さえ
 る手からも力が抜けません。

 肩にも背中にも、体中に力が入っているし、呼吸も浅くなって息苦しいので
 すが、どうすることもできないのです。
 笑顔を作ろうとしても、顔中強ばっていて、ぎこちなく口をゆがめるのが精
 一杯です。

 ふと思います……
 「もっと楽になりたい。ああ、自由でいたい。自分自身でいたい」

 
 愛する人と出会いました。

 会うときにはいつも、ドライブや映画へ行くことにしています。
 その人が、そんなふうに過ごすのが好きだと言っていたので。

 明るくて楽しい人がタイプだと聞きましたので、その人の前では、いつもニ
 コニコしているように心がけています。
 落ち込んでいたり、悲しいときもあったのですが、そんな暗い話題は避けて、
 楽しい話だけをするようにしています。

 その人のことが好きだから、できるだけ、その人の好む人になろうと努力し
 ています。

 きっと、自分をそのまま出しては、嫌われてしまうでしょう。
 確かめたことはないけど、そんな気がします。
  
 だけど、最近、感じます。
 その人は、私と会っていても、あんまり楽しくないように思っているように。
 口に出しては言わないけど、いつも、何となく窮屈そうにしているのです。

 私だって、その人と会うときには、とても疲れますし、窮屈に感じるのも確
 かです。
 でも、もっともっと、その人に気に入られるように、がんばっていかなけれ
 ばならないのです。

 ひとりきりになったときに、ふと思うこともあります……
 「もっと楽になりたい。自由でいたい。自分自身でいたい」


 考えてみましょう。

 「こうしなければならない」
 「これをしてはいけない」

 そんな思いは、本当に、自分を導いてくれるガイドになっているのか。
 それとも、自分を縛り付ける鎖になってしまっているのか。

 人間は、社会的な動物ですから、生活のなかで、守った方が、なにかとスム
 ーズにいくことがあるでしょう。

 たとえば、スピーチでの伝えなければならないポイント、恋愛なら、ある程
 度は、相手に合わせた方が、お互い楽しく過ごせる、など。

 でも、同時に私たちは、自由でなければ、窮屈に感じます。

 このバランスが、うまくとれていればいいのですが、苦しみや悩みは、その
 ギャップから生まれてくることが多いようにも思えます。

 ……私が、覚えておいてほしいのは、次のことだけです。

 「楽に生きることは自由に生きることであり、本当の自由とは、自分自身で
  いることだ」

 生きるのが辛くなったときに思い出してください。
 なぜなら、今味わっている苦しみ、悩み、問題は、自分自身を生きていない
 よ、ということを教えてくれているのかも知れないからです。

 そして、自分自身をみつける、チャンスでもあるのですから。

(【癒しのことば】Vol.453)

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