您现在的位置: 贯通日本 >> 文学 >> 其他 >> 正文
人生を良いものとするのも悪いものとするのも、全て個人が決めることである

「人生を良いものとするのも悪いものとするのも、全て個人が決めることで
  ある。人の強さも弱さも、純粋さも汚れも、他の誰のものでもなく、彼自
  身のものである」

               -- ジェームズ・アレン(イギリスの著述家)--

----------------------------------------------------------------------

 ……いつものように歩いていくと、道がふたつに分かれているところに出て
 しまいました。
 
 どちらも先がどうなっているのかは、よく見えません。
 どの道を選べばいいのかわからなくて、そばにいた人に尋ねてみることにし
 ました。

 「右の道は途中に小さな川があり、左は坂道になっている。私は、右へいく
  方がいいと思うよ。川を渡るとき、少し濡れるかも知れないが、坂を上る
  よりはだいぶ楽だろう」

 その人に言われたとおり、右の道へ行くことにしてみました。
 川は、思っていたよりも深く流れが速かったのですが、ずぶ濡れになりなが
 ら、何とか渡りきることができました。
 
 こんなことを思います。
 「やっぱりこの道を選んでよかったようだな。ちょっと危なかったけれど、
  無事に進めている。坂道なんかを選んでいたら、今頃、往生していただろ
  う。あの人に教えてもらってよかったよ」

 しばらく行くと、また道がふたつに分かれています。
 同じように、近くにいる人に聞いてみました。

 その人は答えます。
 「左は、地面に穴がいっぱい空いていて、歩きにくいよ。でも、見通しは良
  いから迷うことはあるまい。右側は草が茂っていて、前がよく見えない道
  だ。歩きやすいことは歩きやすいがな」

 「私は、どちらの道を行けば良いのでしょう?」
 「どっちだっていいだろう。どうせたどり着くところは同じなんだから」
 「そんなことを言わずに教えてください。どちらの道の方が安全に歩いて行
  けるのですか」
 「まあ、私なら歩きやすい右の道を行くだろうが、あんただったら左のわか
  りやすい道にしたらどうだ。迷うことはないだろうし、あんたは身軽そう
  だしな」

 左の道を選ぶことにしました。
 ところが、この道は本当に穴ばかりで、なかなか前に進んでいくことができ
 ません。
 ちょっとでも気を抜くと、穴に足を取られて転んでしまいそうになるのです。

 「なんだこの道は! あんな人の言うことを聞くんじゃなかった。やっぱり
  右の道にしておけばよかった。私は、はじめからそう思っていたんだ」
 怒りがこみ上げてきて、思わずこんなことを口にしてしまいます。

 こんな道を歩いたせいで、だいぶ時間をロスしてしまったし、身体中が痛む
 のです。

 さて、何とか穴だらけの道を通り抜け、ずっと進んでいきますと、また分か
 れ道があります。

 どちらの道を選べばいいのでしょう。
 今回も、近くにいる人に聞いてみることにしてみます。
 
 「右の道は、まっすぐだけど、途中で小高い丘を登らなくてはならない。左
  は曲がりくねっていて、かなりの距離を歩く道だ」
 「では、どちらの道を行けばいいのでしょうか?」
 「そんなことは自分で決めたらいいだろう」
 「教えてください。どっちの道が、より安全で快適なんでしょうか?」
 「お前は、いったいどこへ行きたいと思っているんだ?」
 「私が目指しているのは…… もっと心が落ち着いて、楽に生きていける場
  所なんです」

 「そうか。それならなおさら、自分で決めなければならない。自分の道を、
  誰か他の人に決めてもらっていては、いつまでたってもお前は、自分の望
  むところへは行き着くことはないだろう」
 「でも、もし間違った道を選んでしまったら大変です。それよりは、他の人
  たちに聞いてみて、失敗しないように進んでいく方がいいと思うのです」
 「今まで、そんなことを繰り返していて、お前は、望むところへ近づいてい
  ると考えているのか」

 「そ、それは……」
 口ごもってしまいます。
 行きたいところへ近づいているどころか、どんどん離れていってしまってい
 るような気がしてきたからです。

 今まで、何度も、人に道を教えてもらって、うまく進めたことも数多くあり
 ました。
 でも、それは教えてくれた人のお陰だと思ってきました。
 失敗することだって何度もありましたが、それも、教えてくれた人のせいだ
 と思っていたのです。

 ……そういえば、ちゃんと自分で決めたことなんかなかったな。

 「さあ、お前はどっちの道へ行くことにするんだ」
 「はい、自分で決めることにしてみます」

 自分が決めた道を歩こうとしたとき、また目の前の人が言いました。
 「その道は、本当にお前の行きたいところへ通じているのかい」
 
 振り向いて、こう答えます。
 「いいえ。もう私は、自分の望む場所へたどり着いています」

(【癒しのことば】Vol.450)

[1] [2] [下一页]

作品录入:totti250    责任编辑:totti250 

发表评论】【加入收藏】【告诉好友】【打印此文】【关闭窗口

相关文章

村上春树的精神世界
我的日本外婆
日本翻译家饭冢容教授访谈录
走进日本文化神髓--记日本文学专家翻译家唐月梅
新井一二三:百年糠床
由日本老妇放摇滚被判20月说起
日本“易中天”给我们怎样描述日本
我们需要“梦想比回忆多”的精神
强者精神 诚信意识
生活的味道
忘不了的那份情那份爱
“六八式”的回忆
逝去的辉煌──冲绳首里城采风
京 都 花 灯 路
樱花时节
日本~~我心中的一个梦~~
日本最重要的文学奖 芥川奖
一千年来最受欢迎的日本文学家是谁?
关于日本文学
文学翻译在中国
解读大江作品
日本感受(原创)
艳遇东京--在那樱花盛开的季节
日本兴起失败学:“失败学”就是成功学
霞浦赤岸与日本空海大师