体育とスポーツ

１、体育とは？
　体育のもたらす意義に着目した体育の定義も今日複雑なってきている。最も古くからのものは、いわゆる身体教育のことであり、続いては、それを含めて、身体を通して、さらに運動を通しての人間形成を体育とする、という定義が一般的となった。今日ではさらに、運動の教育とかスポーツ（広い意味のもの）の教育という考え方がしだいに重要性を増してきている。しかしこの場合も、前に挙げた意味を同時に含めてとらえていることが多い。 


２、スポーツとは？
　スポーツの内容は、まずスポーツ種目である。しかし今日では、スポーツはスポーツ種目のように組織たてられたもの「だけ」ではない。つまり、スポーツ種目を超越した活動、いいかえれば一つの種目として明確に分類できない、また、学校やクラブで行われていない、あるいは学校やクラブだけで行なわれている運動、プレイ、スポーツの形式と内容が数多く存在しているのである。いわゆるレジャースポーツや健康スポーツはそれに該当し、様々なスポーツ種目や活動が組み合わされている。スノーボード、ストリートボール、インラインスケート、ダンス、ハイキングから呼吸体操、リラックス運動まで、そしてサイクリングや散歩もスポーツである。こうした活動はほとんど競争の性格を待たず、社交、レジャーの追求、健康管理から行われている。
　種目によって分かれているスポーツも、種目を超えた総合的なレジャースポーツや健康スポーツも、もはや学校やクラブだけで行われてはいない。今日では、スポーツスタジオやフィットネススタジオのような多くの商業施設、あるいは社会教育とか、健康保険組合のコース行なわれているスポーツがある。また、スポーツを行なうために、レジャーや休暇でスポーツをしたり遊んだりするために必要なスポーツだけのインフラストラクチャーもできてる。例えば、プール、スキーの滑降コース、ゴルフ場、テニスホール、すくワッシュホールなどである。
　今日スポーツとその内容は、スポーツ種目、スポーツ活動、そしてスポーツ機会の総和以上のものである。またスポーツは重要な経済的要素に発展している。マスメディアにおいても、スポーツ中継が優先的な地位を占めている。スポーツは多くの人々にとって日常生活の一部になっている.