お年玉
正月に子供に与える現金、または品物をいう。
年始先の家庭に子供がいれば、お年玉を贈る習慣がある。お年玉は子供に限らず、お手伝いさんやお年寄りにあげても失礼にならない。現金を贈る場合は子供の年齢を考え、相手が負担にならない程度にする。また手渡す際は『お年玉』と印刷された専用の袋を使うことが多いようである。なお、御年玉は現金に限らず、文具や玩具、絵本などもつかわれる。お年玉は子供にとって 、正月の楽しみの一つである。
もともとお年玉というのは、親類や内輪だけのもので、目上の人から目下のひとへ贈られるものであったようだ。また昔はお年玉に、餅が使われていた。そして、これは神がくださったものだと考える。これを正月にめいめいで食べるのであるが、このような風習は各地にのこっている。
年のはじめに贈り物をし合う習慣は古くからあったようで、既に室町時代では盛んに行なわれてきた。筆、硯、酒、紙、餅、刀などのしなものが使われ、これらを『年玉』と呼んでいた。現在も一般家庭では子供だちにお年玉 を贈るが、商店では得意先にタオルやカレンダーなどを配る風習がのこっている。