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鹿をさして馬と為す

作者:未知  来源:日本ネット   更新:2004-11-15 20:35:00  点击:  切换到繁體中文

 

 さしも栄華をきわめた秦の始皇帝も、寿命には勝てなかった。彼は不
老不死の霊薬をもとめてあせりながら、ついに死んだ。遺言では、太子
の扶蘇を位につけよということだったが、丞相の李斯や、側近の趙高な
どは、その言葉をいつわり、幼い胡亥を立てて皇帝にした。なぜなら、
扶蘇が賢いのにくらべ、胡亥は凡庸であやつりやすかったからだ。これ
が秦の二世皇帝である。
 
 二世皇帝のもとで、またたくまにのしあがり、秦の実権をにぎったの
が、趙高だ。人にいやしまれる。去勢者の宦官である。
 
 胡亥というのは、即位のしたてに、
 
 「朕は天下のありとあらゆる快楽をつくして一生をおくりたい。」
 
 こう言ったという人物だ。趙高はほくそ笑んで答えて言うのに、
 
 「まことにけっこうでございます。
  そのためには、まず法を厳しく、刑を苛酷にして、
  法のおそるべきことを知らせるのが第一。
  つぎに、先帝以来の旧臣をことごとく除き、
  陛下のこのむ新人を登用いたせば、
  これらのものは、陛下のため、
  身を粉にして政治にはげみましょう。
  さすれば陛下は、
  心を安んじて楽しみにお耽りになれると申すものでございます。」
 
 「なるほど、道理じゃ。」
 
 と、胡亥は答えたという。こうして趙高は、競争者の李斯も殺し、先
帝以来の大臣、将軍、それに王子までも殺戮して、丞相にのぼり、実権
をおさめた。そしてついに、胡亥にとって代ろうと企むまでになった。
 
 だがそれには、宮廷の連中がまだ胡亥についているか、それとも自分
につくかを確かめねばならない。それから、もし自分に従わないと為に
ならぬぞ、と示す必要もあった。この目的のために、趙高は、まことに
奇態なデモンストレーションを考えだしたのである。
 
 彼はある日、二世皇帝に鹿をたてまつり、そして、
 
 「馬を献上いたします。」
 
 と言ったものである。二世は笑って、
 
 「丞相はヘンなことをいうぞ。
  鹿のことを馬だなぞと。
  これは鹿かな? 馬かな?」
 
 そう言いながら、左右の臣下を見た。顔をふせて、だまっているもの
もある。趙高におべっかをつかって、馬でござる、と言うものも出た。
だが、「いや、鹿でございます」と直言する臣下もまだ何人かいた。胡亥
は、わけがわからず、ぼんやりしていた。趙高は目を光らせて、鹿だと
言ったものを覚えておいた。そして、そのあとで無実の罪をかぶせて、
その人々を殺してしまったのである。趙高の言に反対するものは、以来
宮中にはいなくなったという。
 
 といって、趙高にひれふしたのは、全中国ではなかった。かえって、
各地に反乱の軍がおこる。項羽・劉邦などの面々もあらわれる。こうし
た混乱のなかで、趙高はじゃまになった胡亥を殺し、扶蘇の子子嬰をた
てて秦王にするが、こんどは自分が子嬰に殺されることになるのだ。
                  (「史記」秦始皇紀、「十八史略」)
 
 
 この話から、「鹿をさして馬と為す」ということばが出た。だからそれ
は、まちがいを威圧もって押しつけ、人をばかにすることや、人をごま
かして理を非とし、非を理として押し通すことを意味する。
 
 ところで、おなじみの「馬鹿」ということばも、ここから出たという説
もある。なるほど、という気もする。それに、馬鹿(バロク)ということ
ばはたしかにあって、おろかという意味をもっているのだ。
 
「胡亥は詩書も読めず、聖賢の言も遠ざけられていた。それどころか、
 趙高のような宦官に、残酷な政治術をしこまれた。だから、天下の人
 はみな愚かというのでもなかったが、胡亥のほうは馬と鹿のけじめも
 つかないことになったのだ。」         (「唐書」元シン伝)
 
 というところから、馬鹿(バロク)という。まあ、胡亥には限らない、
その臣下のなかにも、該当者がそろっていそうだから、バカの出典をこ
こにもってきたくなるのは人情だろう。
 
 しかし、この点どうもはっきりしていない。もとは梵語だという説が
あって、バカの由来するところ、さらに古くなるようなのだ。つまり、
梵語で Maha または Mahallaka というのは無知のことだが、これが慕
何となり、さらに馬鹿の字をあてがわれたのだという。この説のほうが
有力だ。まあ、由来の判然としないのも、バカの語にはふさわしいかも
しれないが。
 


 

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