您现在的位置: 贯通日本 >> 文学 >> 中国故事 >> 正文

月下氷人

作者:未知  来源:日本ネット   更新:2004-11-15 20:21:00  点击:  切换到繁體中文

 

 唐のころに、韋固という青年がいた。まだ独り身の気楽さで、あちこ
ちと旅をしていた。そして、宋城というところに来た時のことである。
 
 青く流れるような月光が、立ちならぶ家々の屋根をてらしていた。も
う夜もふけて、通りには人かげもすくない。ふと、ある町角で彼は立ち
どまった。ふしぎな老人がいたのである。老人は地べたにすわり、そば
においた袋にもたれかかって、しきりに書物をしらべている。その白い
ひげにも、ぱらぱらとくる書物にも、青くぬれるような月光が流れてい
た。韋固は、そのそばによった。
 
 「なにをしてらっしゃるのですか?」
 
 老人は、しずかに顔をあげた。
 
 「わしかね? いまな、この世の結婚の事をしらべているのだよ。」
 
 「その、袋のなかのものはなんですか?」
 
 「ほら、このとおり、赤い縄がつまっている。
  これが夫婦をつなぐ縄じゃ。ひとたびこれでつなげばな、
  その二人がどんな離れたところにいようと、
  どんな仇どうしの仲だろうと、かならず結ばれるのじゃ。」
 
 韋固はひとり者だった。
 
 「わたしの妻は今どこにいるのでしょう、教えていただけますか?」
 
 とたづねてみた。
 
 「きみの奥さんかね? この宋城にいる。
  ほれ、この北で野菜を売ってる陳というおばあさんがいるだろう。
  あれの抱いている赤んぼだよ。」
 
 いい話ではない。それに、そう信じもしなかったから、韋固はそのま
ま立ち去った。
 
 それから十四年ののち、韋固は相州で官吏になっていたが、郡の太守
の娘と結婚することになった。新妻は十六・七で、若く美しかった。韋
固はしあわせであった。では、あの老人の予言はやっぱりうそだったの
か? ある夜、韋固は妻に、その身のうえを聞いてみた。すると、妻は
こう語った。
 
 「わたくし、じつは郡主の養女なんですの。
  実の父は、宋城で役人をしているときになくなりました。
  そのとき、わたくしはまだ赤んぼうでした。
  でも、やさしい乳母がおりましてね、青物を商いながら、
  わたくしを育ててくれたのでございます。
  陳ばあやのお店を、よく想いだしますわ。
  あなた、宋城をごぞんじ? あの町のね、北のほうでしたわ……」                          (「続幽怪録」)
 
 
 また、こんな話もある……。
 
 晉のころ、索耽という占いの名人がいた。ある時、狐策という人が夢
占いをたのみにきた。
 
 「わたしは氷の上に立っていました。
  氷の下には、だれか人がいて、その人と話したのです。」
 
 索耽は、こう答えた。
 
 「氷の上は、すなわち陽、下は陰だ。
  陽と陰が語るというのは、きみが結婚のなかだちをして、
  それがうまく成立する前兆だな。
  成立する時かね? 氷がとけたころさ。」
 
 この言葉のとおり、やがて狐索のところに、太守からたのみがきた。
息子と、張氏の娘を結婚させたいが、その仲人を頼みたいという。その
一組は、めでたく結ばれることになった。式をあげたのは春のなかば、
氷はもうとけて、春の川は音をたてて下っていた。(「晉書」芸術伝)
 
 
 この、月下老と氷上人という言葉を結んで、結婚の仲人のことを月下
氷人というようになった。だが、青く流れる月光や、澄んではりつめた
氷が、この話に纏わっているのはおもしろいことだ。いずれの国でも、
そんな夜、そんなころには、若者のはおもわずしらず、未来の美しい妻
を夢見るのだろうか。
 
 


 

作品录入:贯通日本语    责任编辑:贯通日本语 

  • 上一篇作品:

  • 下一篇作品:
  •  
     
     
    网友评论:(只显示最新10条。评论内容只代表网友观点,与本站立场无关!)
     

    村上春树《骑士团长杀人事件》

    日本作家到底多有钱,看看村上

    日媒推荐七部日本轻小说入门作

    日本明治时代可以靠写作维生吗

    林少华:村上春树审视的主题依

    告诉你一个真实的芥川龙之介

    广告

    广告