たとい豹の外套でも、斑が雑然としていては、狐の外套の純粋な毛色のものに及ばない。また、白璧(璧は環状の玉の事)でも、考があれば、宝物とはいえない。以上は、完全に純粋なものの得難いことをいってるのである。―― これは「淮南子」の「説林訓」にある言葉である。今日いうところの【玉に瑕】とは、少々言葉が違っている。 因みに、同じ「説林訓」に、 「鼠の穴があいてるから修理しなければいけない、 などと下手にいじると、 村の入口の門(里閭)をこわしてしまうことにもなりかねない。 ニキビを潰して、面疔になってしまうこともある。 これは、珠玉に瑕があるのを、 そっとしておけばなんともないのに、 しまおうとして割ってしまうようなものだ。」 という言葉がある。 しかし、こちらは「なまじなことをすると却って事態を悪くする」という意味だ。
李下に冠を整さず陽関三畳無用の用矛 盾満を持す不倶戴天の讎百聞は一見に如かず誹謗の木顰みに効う杯中の蛇影年々歳々花相似たり人間万事塞翁が馬鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん似而非なる者錦を衣て夜行くが如し南風競わず何の面目あってか之を見ん南柯の夢涙を揮って馬謖を斬る飛んで火に入る夏の虫虎を画きて成らず反りて狗に類す虎の威を借る狐塗炭の苦しみ独眼竜蟷螂の斧